街コン爆死オタク、初めてコスプレをするの巻

「顔以外なら(男キャラの)衣装着てもいいよ!」
そんな一言が、全ての始まりだったように思います。
 
今から数ヶ月前、友人との会話の中で、「僕の体型は男性キャラのコスプレ向きだと思う」という話をしました。
というのも、僕は身長が175cmあるのに対し、体重が60kg前後で、(少し体重は軽いですが)顔を除けば、キャラクターの衣装を着るとそれなりに映えそうだ、という甘い幻想を抱いてました。
そもそも、実現はしないんじゃないかな、と思ってはいましたが。。。
 
東のアーサー・ペンドラゴンに13万円突っ込み街コンで大爆死した後、西の宇髄天元に落ちたオタク、初めてコスプレをしました。
 

▼オタク、己の解釈違いと戦う

まず、僕が着た衣装のキャラクターは『刀剣乱舞』の『山姥切国広』(以降まんばちゃん)です。
 
刀剣ガチ勢ではありませんが一応初期からのユーザーではあります。また、以前刀ステを配信で観て以降まんばちゃんのファン(推しとはまた違う感情)となり、もともと見た目や性格も刀剣男士の中では好きだったこともあったので、やってみようと。
 
ただ、立ちはだかった壁が一つ。
 
「僕がまんばちゃんの格好するなんて解釈違いだ!!!」
 
例えば、僕が衣装着てメイクして映える顔立ちであれば、そんなことはなかったでしょう。ですが、僕は自分の顔にコンプレックスがめちゃくちゃありました。どういうコンプレックスかと言いますと……エラが張ってて、真正面から見ると頬が痩せこけている感じなんです。それでいて肌質もカサカサで、髭が濃くて、ニキビ痕もポツポツ残ってて……。
それに、まんばちゃんって、逞しくてかつ儚い美少女(?)みたいなところがあるじゃないですか。なのにそういうところが、僕には何一つない!!!のにやるのか僕!!!と叫び続けた結果。
 
やってやろうじゃないか!!!!!うおおおおおおおおおおお!!!!!
 
という謎の力が漲りました。
 
ただ、やらなきゃいけないことはいくつかあって。。。
 
・衣装を揃える
カラコン入れるためにコンタクトの処方箋をもらいにいく
・メイク道具を揃える
・筋トレして体作りをする
 
いっぱいあるな!!!
まあ、初めてのことだから全部経験や!!!と立ち向かう28歳の街コン爆死オタク。ここでは、コスプレへ挑戦するまでのすべてを、各項目に沿って説明していきます。
 

▼オタク、衣装を揃える

まず、僕は衣装を買うところから始めました。これ、衣装作る人も居るはずなので、作ってる人はすげーなと…尊敬の域です…。
 
費用的にはウィッグと合わせて2万5千円程度かかりましたが、思ったよりかからなかったかなと。むしろもっと高くてもいいよ!とか思ったり思わなかったり。また、男性用のサイズもちゃんとあって、個人的には嬉しかったです。(前から男性キャラをやる男性レイヤーさんが好きで、自分も憧れみたいなのは密かにあったので。)
 
ただ、注文のため、体の至る所のサイズを測ってる時はシュールでした。
ちなみに、僕はバストやウエストのサイズと丈の長さのサイズが、SとかMとかの決まったサイズでは全く噛み合わないので、オーダーサイズになりました。体に合わないものを着るくらいなら、オーダーメイドの方が断然いいなと。実際、届いた衣装はほぼ問題なく着られたので。
 
反省があるとしたら、ウィッグはもう少し調節したかったなと。今回は到着したものをそのまま使いましたが、実際使うと前髪が長すぎて目に入ったり大変だったので。そこはまだまだ未熟でした。
 

▼オタク、コンタクトに挑戦する

当初、衣装さえ着れればいい、と思っていましたが、衣装着るならせめて瞳の色は変えたいと。
そこで、人生で初めてコンタクトを入れられるよう、処方箋をもらいに行ったのですが……。
 
まさかの「出せません」。
 
というのも、前々から軽く充血気味だった目は、表面に傷が入っており炎症を起こしていたようで。まずはそれを治してから、と言われました。
 
コンタクト入れられないならコスプレなんて出来ないじゃない!!!と嘆くオタク……。毎日目薬をちゃんとして、数週間後、ようやくコンタクトの着用訓練へ……。
 
しかし、今度は手先不器用過ぎてコンタクトを着用することも、外すこともできず、処方箋を貰うのはおあずけ。あまりの情けなさに唖然として帰路につきました。
 
その後、徹底したイメージトレーニングと目薬中に目をガチガチに開く練習を続け、次の訓練は無事完了。処方箋を貰え、コンタクトを無事に買うことができました。なお、目は大事なのでちゃんと定期検診も受けるようにする予定です。
 

▼オタク、メイク道具を揃える

これが大変だった…です。かつてコラボカフェでアーサー・ペンドラゴンの(パネルの)隣で赤面しながら興奮してるところを別のお客さんに白い目で見られたり、旅行先でまさかの切れ痔を発症し、それを重病と取り違えて震えたり、その切れ痔が発覚した直腸検査で大絶叫したり、オタク街コンで負ける意味を知ったり(鬼滅知らな過ぎてなんも話出来ず)そのあと僕の体験談をもとにした友人のツイートがバズって2chで叩かれたり……なにかとTLに話題を提供してきた僕は、「男」なので、メイクすることは今までなかったのです。
なのでまずは、メイク道具を揃えるところから始まりました。
化粧下地、コンシーラー、ファンデーション、ハイライト、アイライン、アイシャドゥ……メイク道具に使った費用も2万程度で、こっちは予想以上大変だったな、と。
 
……コスプレとは関係ないんですが、こういうことを体験してから、女性っていろいろ大変なんだな、と思ったんです。
男は、メイクしなくても、髭生やしまくっても、「ああいう人だから」くらいで終わるじゃないですか。でも、女性の場合ちゃんとメイク出来てないと、同性の方からはマウント取られたりしそうだし。それに、メイクなんてしたことない男の人から「メイクできないなんて〜」とか言われたりするんだろうな、と思うと辛すぎて。また、男性が女性に気を遣って「メイクしなくてもいいよ」「すっぴんの方が好きだよ」というやつ、あれは、ケースによっては傷付くな、と……。好きな人に、より素敵な姿で一緒にいたい、そんな気持ちがあってのメイクだと思うんですが、そこをすっ飛ばして「メイクしなくていいよ」はなんのフォローにもならないんだ……と。時間や費用をかんがえると、まずはそこに頑張ってくれてる敬意が大切なのかも……ということを、初コスプレに至るまでに実感しました。
 
ちなみに、普段使いの練習と、コラボカフェでアーサーに会いにいくため初めてメイクをした時は、鼻筋に真っ黒なハイライトを入れた結果、デーモン小暮閣下風のメイクになってしまいました。一緒にカフェへ付き合ってくれた友人には大変恥ずかしい思いをさせてしまい、その節は大変申し訳ありませんでした。
 

▼オタク、筋トレして体作りをする

最初、体型的には問題ない、なんてことを言ってはいましたが、それはあくまでも数字上。まんばちゃんは儚くも逞しく美しい肉体の持ち主なので、せめてそこに近づけたい。。。そう願うのは山々でしたが、忙しい日々の中、筋トレってなかなか続かない。。。
そんな中、コスプレすることが決まった9月以降はリングフィットアドベンチャーを、10月以降はなかやまきんに君の動画を見ながら筋トレに励みました。体への変化はさほどありませんでしたが、仕事へのストレスが軽減されたり、体を作ってる感を味わえたので、やることは決して無駄ではなかったように思います。
ただ、悔しいのは11月に体調を崩し、また仕事が忙しくなったことでトレーニングを続けられなかったことです。
次に衣装を着るときは、肉体までも着るキャラに近づけたいので、来たる時まで体を鍛えようと思います。
 
***
 
体づくりとは少し違いますが、僕は女性キャラの衣装を着る、ごく一部の男性レイヤーさんに思うところが常々ありました。
 
その……女性キャラにはない、「毛」の処理をしてくれと。
 
女性レイヤーさんへは好感を持っていますが、男性レイヤーさんにはごく一部ですが、もうちょっとちゃんとして欲しいって気持ちがありまして。(これが流行りのお気持ちというやつ!)まあ、それを強制はできないので、自分がやるときはちゃんとしたかったんです。
 
そこで、僕は(衣装着たら見えないはずなのに)脛毛を剃ることを決意しました。
スプレー型の除毛スプレーをした結果、うん年ぶりに脛がツルツルになりました。いいぞ僕、これは有言実行……!と思い、調子に乗って腕と胸毛を剃ろうとしたのですが。
 
あろうことか右乳首にスプレーを噴射。
 
注意書きに「肌の弱い部分への使用は禁止」とあり、急いで洗い流したのですが、時すでに遅し。
 
それはほぼ、エロ同人。シャツに擦れると感じる乳首。保湿しなきゃとニ●アを塗ってしまいピリピリと続く刺激にのたうち回るオタク。
今年に入って好きな男性キャラが乳首責めに遭う小説をいっぱい書いたせいか、かなり乳首にダメージを受けてしまいました。
(なお、当日も多少ダメージがあったので。右乳首を庇いながら衣装着てたのは秘密。。。)
 

▼オタク、初めて衣装を着てみて思ったこと

何これ、めちゃ楽しいじゃん……。
自分が予想してた1000%くらい楽しくて、やる人が年々増える理由がとてもわかりました。
 
どうして楽しいのか考えてみると……普段の自分から切り離されるところだったり、好きなキャラに近づく努力が結果として現れたり、そもそも好きなキャラになれる、という感動だったり。
 
数年前までは、実のところレイヤーさんのことを、あまり好意的には思っていなくて。二次元でいいものをわざわざ三次元でしなくても、という思いがあり、偏見めいたことをツイートしたりもしてたと思います。友人にレイヤーが増えると同時にその偏見は解消されましたが、かと言って自分がすることはないだろうと。。。
 
ただ、実際やってみると、(客観的に見てそれが似合っていたかはともかく)とかく楽しいな、と。恥ずかしい、大丈夫かな、という気持ちはもちろんありましたが、自分じゃないものになってる、なれてる方の楽しさがその時は勝ってました。
 
今回は友達とやったわけですが、今後やらないの?と問われると、「やるかもしれない」という回答になりそうだな、と。
楽しいのは、僕の場合は一緒にやる人がいたからであり、一人でやるとなると、それはまた別の話。もっと逞しくなり、技術も磨いて、「見られる」ことを意識する、そこに目標があれば、一人でも出来るのかもしれませんが、僕の場合はまだそこまでは至っていません。かといって、この経験を一回限りにはしたくないなぁとも。
 
これは願望の話ですが、自分の書く同人誌のメインキャラの衣装を着て売ってみたいのはありまして。本を買いに行った時に、レイヤーさんが売ってくれるアレ、僕は結構好きなんです。でも、自分では一生出来ない、することもないと思っていました。
 
でも、挑戦してみることで、やれるかもしれない、と思えたのはとても大きな財産です。仕事だったり、夢にも通づるところで、年々「挑戦」へ億劫になる中、踏み込んで、失敗して、そこから学びを得ていく楽しさを実感できたのもよかった。誘ってくれた、そしてアドバイスをくれた友人たちには大感謝です。
 
***
 
ということで、はじめてのコスプレレポートでした。
ホントは写真のせて「こんな感じです!」とか出来たらいいんですけどね!そこまでする勇気はちょっとないので気になる人はそれとなーくお伝えください。
 
また、特に僕みたいに、男性で、コスプレやってみたいけど……という方がいたら、何かの参考になればと思います。レポート書くなら具体的にどんな商品買ったかとか、どこで注文したかとか書いた方が良いんでしょうけど、僕から言えるのは二つです。
 
乳首にスプレー吹き掛けるのだけはやめましょうね!あと傷付けたあとにうっかりクリーム塗ると大変だから気を付けましょうね!
 
次回は、「街コンで鬼滅の刃知らずに爆死したオタク、ついに鬼滅の刃の最終巻を読む」です。