5年ぶりに心療内科へ行って来た

思い出すのは、2016年の秋口の事。
仕事が忙しくていっぱいいっぱいだった僕は、ある日突然「もうダメだ」と思い、都内の心療内科を訪れました。

 

毎日が辛くて、「死にたい」「消えたい」とばかり嘆いていた僕に下された診断は「うつ病」。
その日、ショックだった僕は実家に泣きながら電話した記憶があります。
ただ、その時期のことは、実際のところ殆ど覚えていません。(その時期のツイログを見ると、色々ヤバそうなことばっかり呟いてたのでTwitterのフォロワーさんたちにはかなり心配と迷惑をかけていたようです。。。)

 

その後、半年程仕事を離れ、新たな環境でリスタートして4年が経ち、充実した日々を送っていましたが。

 

2021年7月。僕は再び、心療内科を訪れました。

 

 


「自分を変えたい」が全てのきっかけ


自分の性格の一つとして、とにかく全てを自分のせいにしてしまう、ということがあります。特に、チームで何かしていることが上手く行かないと、「自分が不甲斐ないからだ。。。」と落ち込み、悪循環に繋がることが多くありました。(これ、本当の自分の改善点や気を付けないといけないポイントがごっちゃになっちゃうので、なんのメリットもないんですよ。。。!!!)

 

また、自分が嫌だな、と思うところは色々あって
・周りにめちゃくちゃ気を遣う
・気を遣う割に後先考えず発言してしまう
・周りに合わせようとして思ってないことを言う
・注意されたり怒られたりするだけじゃなく、優しく教えてもらうだけで泣きそうになってしまう(訳もなく)
・周囲の雰囲気に影響される(しんどそうにしていると自分もしんどくなる)
・その他いろいろ


自分のことは嫌いだけど、プライドはかなり高くて自分を良いように見せたい。けど、感情的になることが多く我慢するとストレスになってどんどん落ち込んでいく。。。
どんなに良い環境に居たとしても、自分の性格でその環境を手放してしまうのは嫌。コミュニケーション限定のセミナーに通ったこともありましたが、それをうまく活用することが出来ず。(PS5何台買えるねん、ってくらい払ったんだよな。。。)

 

まあ。。。自分のことが、どんどんわからなくなっていっていました。

 

特に最近は眠れなくなったり、朝起きても目覚めが悪かったりで、体調がおかしくなっていきます。寝れたとしても、悪い夢を見たり、小刻みに起きてしまったり。また、12時に寝ようとしても、1時から30分毎にアラームをかけないと眠れない、という状況が続いていました。

 

そんな時、「病院に行くという選択肢があってもいいのでは」とアドバイスを受けます。アドバイスを受けるまでの僕は、「こんな事くらいで」行く場所ではないと思っていましたが、とはいえこのままでは、かつて「うつ病」を診断された時みたいになってしまう。。。そう考え、僕はアドバイスを実践しました。

 

とはいえ、「まずは福祉センターなんかで相談を受けた方がいい」とも言われたので、まずは自治体のサービスに電話をかけてみました。
電話の結果、精神疾患かどうかを判断するため、「カウンセリングを受けられる精神科や心療内科へ行った方がいい」と言われたので、僕は5年ぶりに、心療内科の扉を叩くことになりました。

 

 


「先入観」が崩れていく瞬間


心療内科は、色んな理由で悩みを抱えている人たち、それも、生きるのが辛くてギリギリの状態まで来ている人じゃないと行けない場所。。。というイメージを勝手に抱いていました。
ですが、僕が行ったクリニックは、僕のイメージとは少し違いました。
受診されている方の中には、確かに具合の悪そうな方は居ましたが、外見では大丈夫そうな人も居ました。(語弊を恐れず言うと、心療内科とは無縁そうなツーブロックのサラリーマンとか)
カウンセリングを受けて出ていく人の表情も決して暗いものではなく、診断を受けていない段階で「もう少し早く来ても良かったのかも」と思ったりしていました。

 

しばらく待っていると名前を呼ばれ、医師の問診が始まります。
事前のweb問診の結果をベースに話を聞いてもらったのですが、まず驚いたのは、僕が5年前に診断を受けた「うつ病」が、厳密では「うつ病」ではない可能性があったことです。
幻覚が見えたり、お金がなくなる等の破滅的な妄想をしてしまったり、突然意味もなく死にたくなったりしますか、と問われた僕は全てにNOを返すと、「その時は『うつ病』ではなく『強いうつ状態』だった」可能性を指摘されました。

 

「じゃああの時うつ病って言われたの何だったの!?」と同時に、ちょっと楽になった自分も居たり。僕自身、あの時の診断が正しかったか、そういうことを考えられる状況ではありませんでしたから。
また、他の病気の症状と区別するため、血液検査が診断の一つにあるなど、逆に「このクリニックでうつ病って言われたら角度高そうだな」なんて考えたり。

 

そもそも、性格以外の部分で自分が抱えている悩みを相談すると「その状況は誰でもプレッシャーだししんどくなるよ」と言われました。
こう。。。自分としてはどこかホッとしました。僕のことを全く知らなかった第三者がそう言うなら自分のしんどい感情は間違ってないんだなあ、と判断出来たので。 

 

ここまでは、自分にとってプラスなことの連続でした。しかし、驚きはもう一つやってきます。それは、「せっかくだし受けとくか」とお願いした、ADHDの簡易テストの結果でした。

 

 


もっと、自分のことを知らなくちゃと思った瞬間

 

別の日、カウンセリングを開始する事となった僕は、来院後に簡易テストの結果を渡されます。
いくつかテストは受けたのですが、テストのうち「DSM5テスト」についてはあらかじめ答え合わせが出来ており、僕の場合、H(多動)に当てはまるケースが5つあったため、多少の傾向はあるかもしれない、くらいに考えていました。
しかし、もう一つのテストの結果に、僕は思わず驚いてしまいました。

 

「ややADHDの傾向があると考えられます。」

 

え??????????
やや、傾向がある??

 

「やや」を調べると、「少し」と出て来るので、言葉の意味合いとしては「少しADHDの傾向があると考えられます」になりますね。でも「少し」って何。少量って人によって違う定義の最たるものの一つじゃん??????????

 

その日はカウンセリングだったのですが、終わってもなお、「やや」ってどのくらいの傾向なのかをハッキリ出来ないまま、一週間が過ぎていきました。

 

ただ、同時に思ったことはありました。
僕は、僕のことをまだまだ知らなかったんだな、と。
遠い理想を追い求めるけど、いつだってその理想には届かない。頑張り切れない自分が居て、周りに「よく頑張ってるよ」と励まされても、「そんなことない」と自分を否定し続けた29年間。

 

色んな人からアドバイスを貰ったり、悩みを聞いてもらったりしたのに、変わらないまま歩き続けた29年間の集大成が『やや』に詰まっている気がしました。
そしてほんの少し、ほんの少しだけですが、楽になりました。自分の、根源的な部分を一つ、知れた気がして。

 

そして、自分が納得いくまでは、カウンセリングを受けてみようと思っています。

 

 


このブログを纏めた理由


不特定多数に読まれる媒体でこの出来事を纏めたのには理由があります。
僕みたいに、「何でも自分のせいにしてしまう」だったり、自分の性格で悩み、それが生きていく上で悪循環になってしまっている人が居たら、こういう選択肢もあるんだよ、と知って欲しかったからです。

 

僕自身、行く前は不安が多く、「話を聞いてもらえなかったらどうしよう」「しょうもない悩みだなって思われてたらどうしよう」なんて思っていたのですが、行ってみたら思いの外あっさりしていて「風邪引いたときに内科へ通う」感覚に似ていました。

 

また、自覚しているパーソナリティと、テストやカウンセリングから得た客観的な評価の「ズレ」に気付くこともありました。

 

僕の場合、変えようとしている性格は「何でも自分のせいにしてしまう」です。一方、「周りに気を遣ってしまう」「感情的になってしまう」という悩みは、悩みに矛盾が生じていることから、僕自身、もう少し自己分析が必要なんだなと痛感しました。
自分を知るには結構エネルギーも使うのですが、どこか希望も見えています。ここを乗り越えれば、また違う生き方が出来るのではないかな、と。

 

ちなみに、「何でも自分のせいにしてしまう」のは「自分に自信が持てない」部分に通ずる部分があり、その対策として、「タスクノート」を作り始めました。
ルールは、
・その日やる予定(仕事・家事・趣味等)を付箋に書いてノートの前の方から貼っていく
・終わったものは日付に区切ってノートの後ろに貼っていく
・余裕があればタスクが完了した時間を記録しておく
以上です。

 

今までスケジュール帳やTODOリストを活用していた時はあったのですが、それは自分にはあまり合わず。。。
また、その日自分がどんなことをしたかを可視化していないと「自分は何もやれてない」と考えてしまうので、まずはそれを改善したかったのです。
ちょうど、クリニックで頂いた本にあったアドバイスの「付箋にやることを書き出す」というものをアレンジしているのですが、今のところ1週間続いています。これが継続できれば、優先度付けやタスクの粒度をルール化出来ないか挑戦する予定です。

 

まあ、仰々しく書きましたが、承認欲求が強いだけじゃないの?と問われるとそれまでなんですよね笑
ただ、これからも僕の変化の軌跡を残すために、随時更新していく予定です。頑張ります。応援してください。