2023年も大和は変わらずすごいんだ
今年こそ、大和はバックアップへ回り、そして、緩やかに引退へと向かっていくのだろう……そう思っていた時期が、僕にもありました。
今年は、41試合に出場しており、主に打撃面で、大和の通算アベレージよりも高い成績を残しています。
---以下一部成績(カッコ内は通算成績)---
打率:.278(.253)
出塁率:.327(.303)
OPS:.616(.615)
得点圏打率:.462(.290)
代打打率:.333
4月5月の調子はあまり良くはありませんでした。しかし、交流戦から調子を上げて、先日は1試合4安打、という試合もありました。
なんかこう……嬉しいし、複雑です。最近になって、阪神タイガースの前田大和が好きだったんだな、という気持ちに気付いたのですが、少なくとも『打撃でも頼られる』大和は、横浜DeNAベイスターズの前田大和でしか見れないので。しかも、得点圏の鬼、だなんて言われるようになるなんて……ファンとして補足しておくと、大和は阪神時代から得点圏は強かったんですけどね!?
まあ、大和が移籍した流れでベイスターズを応援するようになった身としては、「森くん早く定着してくれ〜」という気持ちは大きく、ヤキモキしているところはあります。しかし、試合で活躍する大和を見ると、「まだ大丈夫だよ笑」みたいな気持ちも出ちゃったりして……今年の残り試合の活躍次第では、通算1000本安打も不可能ではなくなるよなぁ……なんてことを思ったりするわけですよ。
で、後にも先にも、ここまで思い入れて応援する選手が出てくるのかな……と思うくらいには、大和を応援していると、胸が熱くなる瞬間があるんです。不思議ですよね。
ところで。
今年になっても、大和に関する記事はいくつかありまして。
たとえば!
DeNA・鈴木尚典打撃コーチ、逆転勝利の起爆剤となった大和の存在の大きさを語る 「みんなに慕われている」
https://www.sanspo.com/article/20230604-ZI4PEEBEBNKXNO3NYF2BEOHACA/
大和のツーベースがきっかけとなり、打者一巡の猛攻で4点差を逆転した試合。「みんなに慕われている」と鈴木コーチが述べており、これまでの評価と合わせると、チームの中心人物の一人になっているのか……と。
今年のキャンプにキャッチャーの益子くんが参加したり、開幕前の動画にプニキと出たり……。試合にある程度は出ているとはいえ、準レギュラー格の選手としてはチームやフロントからの信頼が伺える瞬間は多いんですよね、ファン目線では。
渇望|「横浜頂戦」2023シーズン開幕
この動画では、優勝するにあたって必要なことを語っているシーンがあるのですが、大和ファンとして「好きだ!」と思った瞬間が二つ。
一つは、プニキから大和と二人でチームをサポートしていきましょう、という話の中で、「一也さんと三人で」と、チームの最年長選手である藤田さんの名前をあげていたこと。
あの発言の真意は僕には分かりませんが、結果的には藤田さんの存在を立てており、ベイスターズファンとしては嬉しい発言だったのでは?と思います。実際、強いチームには経験豊富なベテランの存在は大きいですからね。
もう一つは、プニキへ放った「優勝さして」という言葉。プニキとは違い、毎試合レギュラーでは出ないであろう立場である大和が放った、本音めいた言葉。戦っている選手がいう言葉か!?という人はいるかもしれませんが、僕はそれが好きでした。だってそうですもの。出られる試合が限られている以上、毎試合貢献できるわけではない。でも、選手として常に貢献したいという気持ちもある……複雑な心境が読み取れる一言に、これが言える大和が好きなんだなぁと思ったわけです。
DeNA・牧秀悟、ポケモンとコラボ試合で白星ゲットだぜ!2安打1打点「勝てて良かった」 - サンスポ
https://www.sanspo.com/article/20230702-4MD6E46KUJJ2RKZVFH7NTTHPUQ/
「いろんな形でチームに貢献できる」DeNAに欠かせぬユーティリティープレーヤー・柴田竜拓の矜持
https://baseballking.jp/ns/column/380798
そして、他の選手の活躍記事や、インタビュー記事の中にも、大和はしれっと名前が出ているんです。本人は何も語らないのに笑
成績だけ見ると単打しか出ず、守備範囲も狭くなり、WARという指標で見れば、大和が試合に出るほどチームへの貢献度は下がっていく……という、一部のファンが「大和を使うな」と言いたくなる気持ちは、わからなくはないんです。
バウアー激怒事件がDeNAに呼んだもの 三浦監督「今日でみんなひとつになれた」(デイリースポーツ)
とはいえ、こういう記事を見ていると、大和の存在はまだまだ大きいよなぁと。6回、先頭にフォアボールを出したバウアーへ声をかけた大和には、前の試合でうまくいかなかった『リベンジ』みたいなものを感じました。
あの日、バウアーの陰で怒りを露わにしていた大和。もちろん、自身のエラーや挟殺プレーでの対応に怒っている部分はありつつも、ファンとして感じたのは『あそこで何もしなかった』自分と、バウアー同様に『ああなった状況』への怒りなんじゃないかな、と。
近年のベイスターズは、落ち込まずに前を向いていこうというメッセージが強く、筒香がチームを引っ張っていた頃にあった良い意味での緊張感が薄れているのでは?という指摘はちょこちょこありました。
大和も以前のインタビューの中で、「楽しいだけではいけない」という旨のコメントも出していたはず(言ってなかったら教えてください!!!)。そんな中で、綻びがどんどん膨れ上がったあの試合で、大和なら、どこかで自分が間を入れられたら良かった、とは思っていそうだな、と。自分からアクションしなかったこと、自身も悪循環に飲み込まれたこと、そして、一番切り替えが必要なタイミングで、誰もうまく切り替えることができなかったこと。
全部含めた、怒りなのかな、と。
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先ほども言いましたが、後にも先にも、ここまで応援できる選手っているのかな、と思う時はあります。過去には阪神の藤本敦士、西武の星野智樹、岡本篤志……という選手を応援してきましたが、大和は特別だなぁと。
圧倒的な守備力はありつつも、打撃ではアドを出せなかったが故に、レギュラーとしての期間は短かった……ただ、かつてのCSや日本シリーズで見せた数々の攻守に、移籍後に見せてくれた圧倒的な勝負強さの数々……4度のサヨナラに、昨年のCSで放った決勝打。
なんかこう……呼んだら駆けつけてくれるヒーローみたいですよね。ただ、3分しか持たない、みたいな笑
大和にはプレー含めて、儚さ、みたいなものを感じて。いつか終わりが来る、その時までに、一つでも前に進まねば、という。なぜそう思うのかはわかりませんが、昨年公表した病気の存在を踏まえると、あながち間違いでもないのかな、と。
だから、大和がプロ野球人生を終えるまでは、やっぱり目が離せない。その後のことはその後考えるので、まずは大和が目指す優勝を果たしてほしい、それに尽きます。
願わくば、その中で「優勝さして」と言った大和が「大和さんのおかげで」となるようなプレーが、残りの試合で一つでも多く見られたらな、と。
大和を追いかける一ファンの今の気持ち、でした。
【実況・小野塚康之 時代を超える名調子】高校野球人国記(46)鹿児島県・前田大和 〝大和が絡むと見せ場になる〟攻守のセンス抜群 荒れたグラウンドでもハンドリングよく対応
https://www.zakzak.co.jp/article/20230605-VCPSPOIANROWTAH5X4OFNNEJ4A/
最後に、この記事は大和ファンには読んで欲しいので、ぜひ!