何事も「ストーリー」のように考えるといいのでは、という話。

先日、僕が会社の同僚と仕事の話をしている時のこと。
社内で個々のメンバーに目標を設定する、という仕事に対して同僚は悩んでいました。
僕はアドバイスとして「メンバーの成長イメージをストーリー仕立てで考える」という話をしたところ、その場に居合わせた僕の尊敬する上司が、その考え方を好意的に受け入れてくれたのです。

 

その後、その上司とは、「ストーリーを立てる」という考え方について何度か話す機会がありました。
話していると有用な感じはしつつも、考え方としてはロジカルシンキングにも近いので、何かこの考え方の「特異性」がないかなぁと思い。

 

改めて、僕が思う「ストーリーを立てる」って何なのかを、掘り下げてみました。

 

この記事は、僕の年齢前後(20代中盤~30代前半)の方向けの記事を目指しつつ、特に、下記に当てはまる方に読んでもらいたいと思っています。
・何かしら「漠然とした不安」を抱えている方
・「考え方」についての指摘をされることが多い方

 

ただし、結論として
・自分で「考える」時間は必要
・夢や目的を果たすためには、自分の時間を対価にして「行動」「経験」することは必須
であることを、今のうちに提示いたします。

 

また、僕自身の言語化の訓練や、自戒も込めた内容となっております。
関係者の方々、もしご覧になられた場合は、優しく見守っていてください笑

 

◆2年前の自分の思考を分析してみる
今から2年位前の話ですが、僕はこの会社の管理責任者(マネージャー)になりたいと考えていました。
その時の思考の流れを、下記に整理します。

 

【目標】
この会社の管理責任者(マネージャー)になりたい!

 ↓ どうしてなりたいの?

・組織が存在する場合、管理者の経験があることで将来の選択肢が広がるから
・技術力一本で生きていくのは難しいと思うから

 ↓ どうしてそう思うの?

・エンジニアとしての純粋な技術力を高めるなら、会社でも個人でもフリーランスでもいくつか方法はある
・メンバーを纏める経験は、組織の中に属していないと難しそう
・10年後には、子供の頃からプログラミングを学びプロダクトを作った経験のある技術者との競争が発生しそう
・でも、組織をまとめる技術があれば、エンジニア以外の仕事にも応用が効くから

 

ざっくりこんな流れです。

 

考え方としては、よくある「How」「What」を意識したものですが、今思うと、ここに「あるべきなのにないこと」があります。

 

「この会社の管理責任者(マネージャー)になりたい!」という目標に対して、「どうしたいか」がないのです。

 

その時の僕には、マネージャーになってどうしたいかはありませんでした。
強いて挙げるなら、管理責任者の仕事があまり好きでは無さそうではなかった上司の代わりになって、上司には開発へ専念してもらえるようにしたい、という気持ちはあったかもしれません。
ですが、それも「管理者になった」瞬間に果たされるものであり、「管理者である間」のことではありません。

 

結果、尊敬する上司から、「今の考えのままだと、じんぐうじ君が将来、苦しむことになるかもしれない」という助言をもらいました。
その時の僕は釈然としない部分もあったと思いますが、今なら凄くわかります。

 

じゃあ、どうしたら良かったのか。
今、自分に問うなら、自分を主人公に見立てて、ストーリーを考えてみては?とアドバイスするでしょう。

 

◆2年前の自分の思考にストーリーを立ててみる
ストーリーを立てるをもう少し具現化すると、
・主人公を設定
・主人公の夢
・その夢を考えるに至った経緯
・夢を実現するための行動はどうするか
・夢が実現した時の行動はどうなるか
を考える、ということです。
wikipediaとかpixiv百科とかで、キャラクターの紹介文ありますよね?
あれをイメージするとわかりやすいかなと。
キャラクターの魅力って、何かしらの理由で夢があって、それを実現して何がしたいか、って部分が一つあると思います。
恥ずかしいけど、それを自分とか他人に当てはめることで、「楽しく」「筋道が立った」考え方が出来るのではないか?というのが、僕の「ストーリー仕立てで考える」思考法なのです。

 

・主人公を設定
当時の僕を主人公にする場合、まずはスペックを洗いだす必要があります。

主人公:じんぐうじ
年齢:29歳
性別:男
職業:サーバーエンジニア
役職:リーダー
技術領域:PHP(5年),MySQL,AWS/Linux,apache,docker,Git
担当フェーズ:運用保守メイン、サービスのクローズ経験あり、案件の立ち上げ参画経験中
技術好奇心:なし
趣味:小説を書くこと
彼女:いない
性格:豆腐メンタル、ちょっぴり利他的

 

ざっくり、こんな感じかと。
ストーリーを立てるためには、主人公の設定を練るだけの「情報」が事実ベースで必要です。
自分を主人公にする場合も、他人を主人公にする場合も、まずはこの情報を洗いだすことからスタートです。

 

・主人公の夢
・その夢を考えるに至った経緯
で、主人公のじんぐうじが目的を果たすためのシナリオが、次にやってきます。
ドラマが好きな人はドラマを、アニメが好きな人はアニメをイメージしながら、シナリオを組んでいきましょう。

 

***
僕はじんぐうじ。
29歳のサーバーエンジニアだ。
間も無く30歳を迎えるにあたり、僕はこの会社で、マネージャーを目指そうと思っている。

理由はいくつかあるけど、正直、褒められたものではない。
僕は大学まで、プログラミングをしたことがない。元々は学校の先生になりたかったが、色々あって叶わなかった。
この会社に入って色んな経験もさせてもらったが、技術的な好奇心が自分にはあまりないし、昔から好きでやって来た人との差を埋めるためには相当努力しないといけない。
でも、他のエンジニアと違って、僕はマネージャーになりたくない、という感覚もない。誰かが困っていれば助けたいし、そういう行動は会社の中でもしてきたはず。
今後の社会を考えると、技術競争は間違いなく起きる。でも、ものづくりをする現場に居る人たちで、人材管理をしたい人は、決して多くはないはず。なら、そこを目指すことで、自分の生きる道があるんじゃないか?と思ったんだ。
だから、僕はマネージャーを目指すんだ!
***

 

2年前の僕の思考をストーリーっぽく考えると、まさにこんな感じなんです。
で、ストーリーに置き換えて考えると、これは「主人公のプロフィール欄」に乗っている情報なだけで、ストーリーにはなっていないなと。
ストーリーにするためには、「何を頑張って」「実現した先で、さらに実現したいこと」が必要になって来るのです。

 

・夢を実現するための行動
・夢が実現した時の行動
そこで、この二つがやって来ます。あくまでも、当時の僕に置き換えた状態で、ではありますが、今の自分から見た当時のじんぐうじ君のストーリーを考えました。
重要なことは、所謂「ロジカルさ」を求めないこと。あくまでも、その主人公として「必要な事」であれば良い。その意味については、このストーリーの話が終わった後で解説します。

 

***
で、マネージャーになるといっても、そのためにはやるべきことが色々あるはずだ。

まずは、僕の上司のマネージャーに認められることを目指したい。
アドバイスは貰えるだろうし、上申してもらうためにも、上司の信頼は必要だ。
だから、今の気持ちを伝えるのが一つ。
あと、その上司は今、色々タスクを抱えて困っているようだ。
それを僕が協力して、助けることが出来たら、上司の信頼に繋がるかもしれない。
その話もしてみよう。

上司の信頼を得ることが出来れば、上司から仕事を任されることがあるだろう。会話が増えて、得られる知識もあるはず。
今はまだ見えていないこともあるから、そういう相談もしてみよう!

 

あと、マネージャーになって終わりじゃないから、なって何をしたいか、も重要だな。
。。。やりたいことは特にないかもしれないけど、その時は、別の人と協力しながら、自分の負担を減らす仕組みは考えておかないといけないな。
ただ、僕は人を助けること、嫌いじゃないし、なんなら楽しいと思えるから、マネージャーになったら、メンバーとの繋がりを保ち続けたい。


ん? それって、マネージャーじゃなくても、出来る話では?
じゃあ、僕って、「マネージャーになること」が夢でいいの。。。?
***

 

。。。おや? じんぐうじのストーリーに、違和感が出て来たな?

 

これは実際の僕の話でもあったのですが、僕に「マネージャーとしてやりたいことがない」以上、ストーリーは組み立てられません。
もっと言うと、この主人公が「やりたいこと」を一切見せずにストーリーを組もうとしている時点で、そもそもが間違っているのです。


どんな物語も、大事な要素の一つは「動機」だと思います。

 

攫われた妹を助ける為に旅をするのも(原神)
死んだ恋人を生き返らせるために過去を変えようとするのも(東リベ)
戦っていく中で自分の生きる理由が見えるパターンも(呪術)

 

全部、「動機」の有無がめちゃくちゃ大事。
究極、「働きたくない」も動機。「生きるのやめたい」も動機。
その起点にある主人公をどう持ってくかの「ストーリー」が、我々には非常に大切なのです。

 

なので、今の僕のストーリーはざっくりまとめると下記になります。

 

***
じんぐうじ、31歳。

僕の夢は、今書いている小説に共感してくれる人を集めて、一つの大きなサークルを作る事。
そのために、今は仕事の傍らで小説を毎月書いてpixivにアップしている。
今年はアンソロも作って、本格的に仲間集めを開始しようと思っているところだ!

でも、僕の書きたいことは、商業的にやりたいことではない。
成人向けで、しかも、男性向けとも、女性向けともはっきり定義できないことをやりたいと考えている。
そのためには、この小説を「仕事」として捉えるのではなく、「趣味」の延長として考え続けたい。
もちろん、結果的に「仕事」になるなら、それは嬉しい。

だからこそ、僕にとって「仕事」は主軸。趣味に活かせる状況を作り続けたい。
そのうえで、ただ仕事をこなすだけでなく、会社に貢献できればよりよい。会社にとってもメリットだろうし、僕は経験が小説を書く上でのエッセンスになるから win-winだ!

じゃあ、会社に対して僕は何がしたいか、と言われたら。。。大それたことは特にない。
一緒に働いている人が楽しく働ける状況が作れたらな、とは思う。
僕はどうやら、他の人よりも「行動力」があるようなので、困っている人が居たらまずは話を聞いて、解決のために一緒に方法を考えたい。
昔みたいにマネージャーになりたい、という気持ちはない。どんな立場であれ、一緒に働く人たちが前を向いて働ける、そんな環境を作るために行動できれば、僕はそれでいいと思っている。

もちろん、そのためには技術を付けていくことも大事だ。
確かに、プログラムを好きな人には実力は叶わないかもしれない。
でも、僕には僕を助けてくれる人が沢山いる。その人と相談しながら、自分も必要な技術をしっかり磨いていく。それだけでも僕は十分やっていけるし、成長する気もある。
今は、自分が信じていることをひたむきにやり続けることが一番。
結果は、その果てについてくると信じているから!
***

 

10年後の自分がどうなっていて欲しいか、というものは正直ないです。
そもそも、10年後の自分は、全然違うものを大事にしている可能性があるからです。

 

ありがたいことに、この世で一番好きだと思えるパートナーが出来ました。
将来は幸せな家庭を築きたいです。そうなると、仕事や趣味の方向性は一変する可能性があります。
だからこそ、起点となる「今の動機」をしっかり定めることが大事なのでは、という結論に行きつきました。

 

ただ、僕がストーリー仕立てで考える有用性は、動機をしっかり定められることだけではありません。

 

「考え方を『目的化してしまう』リスク」の低減というメリットがあるのでは、と考えています。

 

ロジカルシンキングの「落とし穴」
仕事をしていると「ちゃんと考えなさい」と指摘を受けるケースってありますよね。
この時、僕も「ロジカルに考える」ことを意識はします。

 

ただ、最近気付いたことがあって。
ロジカルシンキングを、自分に自信がない人や考えるのが苦手な人が実行すると、

 

ロジカルシンキングが「目的」になる
・「正しさ」に固執してしまう
・全てが「考える事」ベースになって根拠がなくなる

 

上記のような失敗が起きてしまうのではないかな、と推測します。

 

ロジカルシンキングが「目的」になる
ロジカルに考えることはあくまでも「手段」。
本来達成したい夢や目的が別にあって、その夢や目的を達成するために、過程として何が必要かを洗い出したい。
そんな時に、論理だてて物事を考えることで、成功に近付けていく。そのための「思考法」でしかないはずなのです。

 

けど、仕事をしているとついつい「ロジカルに考えないと」と思ってしまいがち。
その考え方が既にロジカルじゃないんです!
だって、ロジカルシンキングは「思考法」であり、「目的」ではない。
仕事で課題が見えたときに、「ロジカルに考える事」ではなく、「課題解決の為にどんな手段を選ぶべきかを考える事」の方が、実は優先度は高いはずなのです。

 

また、「ロジカルに考えなさい」という考え方の指摘が多い方は恐らく、「考える事」へのアレルギーが多い方も居るはず。

 

失敗の例)
上司に同意してもらわないといけない
 ↓
上司は何を考えているんだろう
 ↓
わからない。。。ないしは、わかっているつもりになっている
 ↓
とにかく、ロジカルに考えないと無理だ!

 

僕も仕事が上手く行っていない時はこうなっちゃいますが、地獄のループ。
この状況に陥ったら、絶対に上手く行かない。
本来の目的からは全てズレてしまっていて、その目的を果たす手段もズレている。
だから、提案したとて棄却される。そのループを続けてしまう。

 

まず、「ロジカルに考えないと」は、「失敗するアラート!」くらいに身構えるのがベスト。
これはマジで気を付けた方がいいです。

 

・「正しさ」に固執してしまう
これは僕の実例です。
2年前の僕の思考法も、僕としては「ロジカル」に考えた結果でした。

 

で、ここの「正しさ」とは、「自分のリソース上」の正しさのことを指します。
今の自分のスペックを考えたら、出来ることはこのくらいだよな、とか。
状況考えると、こうするのがベストだよなとか。

 

なので、自分としては、めちゃくちゃ論理立てられた流れなのですが、今の自分から見たら色々突っ込みどころがあるわけです。

 

・マネージャーになったら技術力はより必要やぞ?
・技術力の負い目を避けてマネージャー目指すわりにマネージャーになってやりたいことないって危なくない?
・人をまとめたりフォローする役割が求められてるのに、結局自分の名声しか見て無くない?

 

とか。

https://mba.globis.ac.jp/careernote/1006.html
ロジカルシンキングで検索したら、考え方の方法や目的、有用性はいっぱい出てきます。
ただ、僕も含めてですが、「ロジカルに考える事」 = 「正しく考える事」ではないことをはき違えて「ロジカルな考えをしていたら正しい」という錯覚に陥ってしまっているのです。結果全然ロジカルな考え方は出来ていなかった、という落とし穴にはまるのですよ。。。

 

ロジカルに考える事で
・因果関係を「正しく」捉える力が身につく
・上記の因果関係を把握すために「正しく」聞いたり、考えた結果を「正しく」伝える力が身につく

 

のであって、「ロジカルシンキング」は、物事を正確に捉える力を付けるための「トレーニング」なんじゃないかなと。

なのに、そのトレーニングもしっかりやってない人が、ロジカルに考えないと。。。って思ったら当然失敗する筈なんです。筋トレと一緒です。

 

・全てが「考える事」ベースになって「行動」がなくなる
そして、一番辛いことはこれ。
僕の実例の部分でもある通りで、「行動」に紐づく検討結果が一個もなかったりするのでは?と思うのです。

 

また、上司の指摘を受けた後の失敗談の部分については別ベクトルで「行動」が伴わないパターンもあるかと。
悪い思考パターンに入ると、「あの人は何を考えているんだろう」と思考がグルグル回るばかりで、

 

・上司に「聞いて」確認してみる
・上司には聞けないから別の人に「相談して」ヒントをもらう
・自分が正しいと思ったことの根拠を「調べる」 ※悪いループの時はこれをやってもダメな時ありますが。。。

 

みたいな行動に全く移せないことがあるはずです。
考え込みやすい人は大体そうなのでは?
それで、必死に考えて提出した案がぜんぜんダメで「ちゃんと考えたの!?」というループ。

それで、自信を失くしてしまう人がかなり多いんじゃないかなと。

 

これも「考える」ことが目的になってしまっているが故に起きる現象だと思います。
「考える」ことはあくまでも目的達成の手段として、道筋を立てるために「考える」わけで。
そこで「考えている」ことは、厳しい言い方をすると「結論も出せないのに悩んでいるだけ」なんです。

 

じゃあどうしたらいいんだ!
という人に向ける思考法が「ストーリー」にしてみる、なのです。

 

◆ストーリーで考える3つのメリット

1. 「動機」が軸になる(動機が大切なんだとわかりやすくなる)
2. 「考える」を目的にしてしまうことへのリスクを低減する

 

そして3つめが、「『行動』と紐づけやすい」のではないかな、と。

 

僕も今書いていて、昔苦手だったエンジニアの上司を思い出しているのですが、今思うと、もっと相談しておけば良かったんだなと思うわけです。
でも、自分で考えてばかりで、全然話せなかった。
そして、「貴方の言っていることがわからない」を繰り返させてしまっていた。
それは、僕が「行動」出来ていなかったからだ!と思うわけです。


そこで、一例に出した「上司に提案を通したい!」を軸に、ストーリーを考えてみましょう。

主人公を僕、相手を上司にしたとき、ここで、「上司」もキャラクター化してしまいましょう。
この記事を読んでくれている方は、読んでいるご自身と思い浮かぶ上司をそれぞれ想像してみて、設定を考えてみてください。

 

そこでまず「設定が組めない」という人が一定数居ると思います。
で、失敗しがちな人は、上司のキャラクター性をわからずに、全ての話を進めようとしてしまっているのではないかな、と思います。
もちろん、めちゃブラックな職場でそれどころじゃない人は無視してほしいですが、結局物事は概ね、信頼関係によって成り立つもの。自分の事もだし、相手のことを理解することが、まずはスタートだと思います。

 

なので、この時点で「上司のことを設定できない」となった場合、「上司のことを知る」という行動が挟まります。
この知る方法は本人に聞くのが一番早いですが、苦手だなという人は、知ってそうな人にアドバイスを貰いましょう。
そもそも、そんな人間関係は築けていない。。。という方は、別の方の思考法を探された方がいいと思います。
僕の思考法はどうしても「行動」に結びついているので、苦手な人に強いるにしてはかなり難易度が高いのでは、と感じています。

 

次に、主人公の動機と、上司の動機を設定してみましょう。
この動機は大小是非様々ですが、あくまでも事実ベースで。「この人とは話したくない」すらも動機ですので。
ノベルゲームが好きな人は、「攻略する」みたいな考え方をすると面白いかもしれませんね。

 

僕の場合よくあったのが、「上司にテーブル設計の相談をする時」に、ちゃんと提案が伝わらなかったこと。

 

この時の僕は、

 

・提案したいけど自信がない
・根拠がない
・その根拠を探したいけど、時間がかかっている

 

大体こんな状況。

 

上司の状況はあくまでも類推ですが、

 

・聞いたら答えてあげたい
・ただ、言い方がきつくなってしまうかもしれない

 

っていう属性だったと思います。
なので、今だったら、提案する前に「一緒に考えること」をお願いするかもしれません。

 

ストーリーに置き換えると。。。

 

***
僕はサーバーエンジニア。今、テーブル設計をしているところ。これを上司のレビューで通してもらいたいのだけど、凄く不安だ。。。
何で不安なんだろう。なんとなく、根拠が合ってるか不安で。。。そもそも、考え方が合ってるのかすらわからない。。。
ああ、考えてる時間勿体ないなぁ。。。でも、今のまま話しても、提案は絶対通らない気するなぁ。。。

僕の上司は言い方キツイ時あるし、この状況では提案しづらいなぁ。
でも、相談には乗ってくれる人だし。。。そうだ、提案はしなくていい。今、わからないと思っていること、素直に打ち明けて、相談してみよう。
教えてもらえたら、そのことを次に活かしてみよう!
***

 

こんな感じになるのでは?と。
ストーリーに仕立てると、僕は「提案がしたい」のではなく、「今、わからなくなっている状態を解決したい」わけです。
で、自分で考えても、恐らく穴がありそう。ただ、漠然とした不安は抱えている状態。
そこで、上司は自分から聞いてくれるタイプではないけど、相談には乗ってくれるとわかっている。

 

であれば、取る選択としては

 

「ごめんなさい! 僕、どうしても考え方がわからなくって!
 どう調べたらいいかとか、根拠とか含めて、一緒に考えてもらえませんか?」

 

実は、これだけで良かったんじゃないかなって思うわけです。

 

考え方の素養が身についている人は、わざわざこんなことしなくていいはずなんです。
ですが、ここで書いているのはあくまでも、そういう考え方が苦手な人に向けた方法の提案です。

 

客観的に、貴方が「上司に提案したい!」シナリオのドラマやアニメを見ている感覚になった時、

 

「ああ、提案出来ない!でも考えて提案しちゃえ!なんとかなれ!」

 

ってシナリオを見たら、そういう失敗しちゃうけど、それは相談した方がいいんじゃない。。。って見方になるのでは?
それを自分に当てはめてあげる、それを繰り返しているうちに、いわゆる「ロジカルシンキング」みたいなものが身についてくるのかな?と想ったりするわけです。

 

しかも、これは「相談」という行動に紐づいたストーリーになります。
成功するかもしれないし、場合によっては失敗するかもしれない。
でも大事なのは、小さなストーリーを「実行した」という事実。
上手く行っている人は、これが自然に出来ているのでは?僕は今、この仮説を割と信じています。

 

◆この方法は、「自分の生き方を考えるため」に使ってみて欲しい
最後に。
上司と部下の関係性で例を出しましたが、結局「動機」が発揮されるケースは、「自分がどうなりたいか」の一点に尽きると思います。

 

自分の将来とか、夢とか、逆に、焦りなんかもあると思います。
そうなった時大事なのは、自分へ「投資」が出来るか。

 

ここで「投資」というと、「お金」をイメージする人が居ると思います。
もちろん、お金は選択肢を広げます。あって損はありません。
現実問題、今の社会を考えた時、自分の「価値」はどうしても重要になって来ます。
悲しい歌に共感して、この世を憂いて叫ぶ作品に陶酔して、僕等はその人に「価値」を見出していますが、その歌に、作品に携わっている人は、僕等が感じている「価値」を、「再生数」「人気」「売り上げ」という指標に転換し、生きている「お金」を得ているわけです。

 

でも、「お金」は「投資の手段」でしかありません。さらに、「投資」なので、持っている人の方がかけられるに決まっています。
僕もお給料を頂けるようになったから、カウンセリングを受けに行ったり、パーソナルのトレーニングを受けたり出来たわけです。

 

そんな状況でまずすべきことは

 

・時間(特に可処分時間)に限りがある、という認識を持つこと
・自分の「価値」を上げるための行動を繰り返すこと

 

だと思います。

 

「投資」という表現をし、僕と同じ世代を読者ターゲットにしたのは、

 

・投資は早ければ早い方がいい
・今からの行動で、恐らく「間に合う」

 

からです。僕が諸々気付いたのは、29歳の夏頃。それまではなんやかんやダラダラ生きてました。
だから大丈夫とは思わないですが、遅くないとも思っています。

 

もし、この状況を打破したい、という「動機」が少なからずあるのであれば、自分のストーリーを考えてください。
自分じゃ考えられないよ!という人が居たら、友達とか、知り合いと一緒に考えてもらうでもいいと思います。なんなら僕が聞きます。
「価値」も、大層なものじゃなくていいです。自分が「これがあるから生きていけるな」とちょっぴり思えればいいです。
料理が得意だ、掃除が得意だ、寝るのが得意だ、でもいいかもしれないです。

 

自分に、生きていていいんだ、と思える自信をつけるために、自分のお話を、出来れば、ハッピーエンドを想定して、考えてみてください。

 

次回は「可処分時間」について。
こんなことを書きましたが、書いていて今の自分にグサグサ刺さることもあったので、自分ももうちょい色々頑張ります。。。!
みんなで、一緒に頑張っていきましょう!