普段アニメを観ない人間がついにUBWとZeroをこの3連休で観た件について

前置きとして。
ツイッターでは「神宮司ロボ」という名前を使用して活動しています。
このブログを開始して数か月、自分の名前を紹介していなかったなと思いまして……。
こちらでも「神宮司ロボ」という名前を使用いたします。
今後はブログ内で「神宮司」ないしは「ロボ」という名前が使われる場合、ブログ主のことなんだなと認識していただければ幸いです。
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2019年。
今年は仕事・趣味共に「書きたいものをたくさん書く」のを目標にやろうと決めていました。
先週は長期休暇ということもあり、家で小説をたくさん書くことが出来て、有意義な日々を過ごしていました。
さあ、今週も色々書きたいな、と思っていたのですが……。

「ロボさんもそろそろUBWとZero観てくださいよ」
会社で同僚から言われ続けていた約束をこの3連休で、ようやく果たすことが出来ました。

Fate/stay night [Unlimited Blade Works]
Fate/Zero
そして、
Fate/stay night [Heaven's Feel] 第一章」

上記3作品を、この3連休で視聴しました。


疲れた……感想よりも先に、まずは疲労感がすごい。

 

と言うのも、僕はアニメをほぼ観ません。
年に1,2本完走出来る作品があれば御の字。
ただ、昨年は「宇宙よりも遠い場所」「ゆるキャン△」「少女歌劇レヴュースタァライト」等、
5本もアニメを完走し、ちょっとだけアニメを観る体力がついている気はしていました。

とはいえ、アニメを嗜んでいる人ならわかるはず……。
恐らく、僕が昨年度楽しんで観ていたアニメはどれも良質で面白い作品ではありますが、
アニメを観るハードル自体はさほど高くない……初心者でも十分楽しむことが出来る作品でもあったと思います。

そんな僕が、どうしてUBW, Zero, HF1章を観ようとしたか。
それにはいくつか理由があります。

まずは、Fateシリーズの世界観を少し理解出来るようになったから。
実は、セイバールートとも称されるディーン版の「Fate/stay night」は1年ほど前に観ていました。
ただ、当時はFateシリーズ通して存在する独特の世界観を理解することに必死で、
アニメを観た記憶が全然ないくらいです……まあ、転職があってあまり精神的な余裕がない年でもあったので、
そんな僕が観るにはちょっとハードルが高かったかもしれません。

同時に、「Fate/Grand Order」を2年ほど前からプレイし始めたのですが、
2018年初旬に第1部をクリアしたとき、ストーリーの面白さに魅入られ、「もう少しこのシリーズを知りたい」と思うようになりました。

昨年はドラマCD「Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ」を聴く機会や
PS4用ソフト「Fate/EXTELLA LINK」をプレイする機会に恵まれ、着実にシリーズへの理解度を増やしてきたところでしたから……。
視聴するには、ちょうど良いタイミングであったと思います。

もう一つは、「Fate/Apocrypha」の存在です。
そして現在、小説「Fate/Apocrypha」を第4巻の途中まで読んでいるところだったのも、アニメを観るきっかけをくれた一つでした。
一昨年のアニメ放映時点で「主人公のジーク君のことをロボさんが好きそう」という理由でアニメは録画して、流し見はしていたのですが、
こちらもその時はあまり頭に入らず……ただ、上述の「Fate/EXTELLA LINK」にてアストルフォの性格に興味を持ち、
彼が活躍しているApocryphaをちゃんと読んでみようと決意しました。

シリーズを通してファンである方からは「Apocryphaは読まなくてもいい」という意見も頂戴しましたが、
自分の興味を優先して小説を読んだのが功を奏したのか、自然と「今ならstay nightを観れるかも」という気持ちになっていきました。

そして、同僚からの一押しがあり、折角の3連休、観てみようと決心して、今に至ります。
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3作通して観た感想としては「すごい」の一言しかありませんでした。(小説を書いているのにこの語彙力は酷い……)
というか、僕の周りはこんなすごい作品をちゃんとリアルタイムで観ていたのか……と思うと、羨ましかったり。

ストーリー、演出、作画、音楽、演技……どの角度から観ても「すごい」しか言えなくて、
このクオリティの作品を、自分は他に観たことはあまりなかったなあ……と。

ただ、精神状態が安定している今だからこそ観れた、というのは間違いなく。
そうでなければ、戦闘シーンにおける圧倒的熱量とストーリーの絶望的な展開に観ている僕がついて行けなくなったと思います。

また、26歳である、今の自分がこの作品を観れてよかったなあという感想もあります。
あんまり話してしまうとネタバレになってしまうので極力ストーリーに関することは書かないようにしようと思いますが、
10代の頃に見たら、局所的にストーリーないし、キャラクターの生き方を妄信、あるいは否定していそうな自分が居たはずです。

UBWに関しては、士郎とアーチャーの考え方、どっちも自分はわかって、だからこそ二人が出した答えに自分は納得出来たし、
観ている僕も勇気を貰えました。
ただ、10代の頃に観ていたら、恐らく士郎の考え方をすんなり受け入れることが出来なかったのでは、と。
思春期の頃って、何故か「正義」って言葉を否定したくなりませんでした?
僕もそういう時期があったので、「正義」の在り方を考え続けていた士郎については、
今だから受け入れることが出来たのかな、と思います。

またZeroの絶望的な展開の数々にも、今の自分は「やめてあげてよぉ!」という気持ちはあれど、
そこに心酔することがなければ拒絶することもない……ちょうどいい塩梅に受け止めることが出来ました。
ある程度「これはアニメだから」という感覚でいられるようになったのは、今じゃないと無理ですね……。
絶対10代で観ていたらとてつもない影響を受けたと思います。

それに、この作品たちを「娯楽」で消費するには、僕には勿体ないなと。

創作物で僕が受け入れることの出来ない設定の一つが、「王の描き方」です。
主人公がレジスタンスや孤高の存在となる場合、どうしても「王」は傲慢で、悪政を働き、主人公たちに敗れ去ります。
(かといって、打ち破った主人公たちを「偽善」と斜に構えるのも好きではないんですが……)
僕はただ「王」が望んだ世界は決して、悪いものではなかったのではないかと思ってしまうわけで。
現実と同じで、権力を手に入れたとしても、その権力は圧倒的多数の「人間」の意志に左右されるもの。
ある種、「王の苦悩」とは、良質な作品でなければ中々描かれにくい要素であると思います。

そういう点では、Fateはすごいな、と。
特にZeroで、ライダーがセイバーに説いたセリフは印象的で。

それぞれ、王様には王様の立場があり、彼らはその誇りを正しいと思って歩んでいたはず。
そこにはたくさんの、有象無象の人間がいます。
彼らが訴えてくれれば、そして王様がそれを聞き入れてくれれば問題はありません。

セイバーとバーサーカーの戦いで明らかになる真実、それを目の当たりにすると、
やはり「誤解」というものはどの時代も切なく、苦しいものだなと思います。

そして僕らは今生きている世界で数々の「誤解」を起こし、起こされながら生きています。
言えばいいのに言わない。そして不満が募る。最後に空っぽの反乱を起こし、その果てには――。
まあ、反乱を起こす人間に意志があれば良いとして、案外「そこまで」考えて旗を上げる人は、いないのかな、とか。

明日以降の生き方にすら影響を与えるという点では、20代の今観てもやっぱり影響されてしまいました。
ただ、これは良い影響のはず。自分もいつかは、王とは言わないまでも、そういう存在にはなりたいですね。
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そして、僕は満を持して、Heaven's Feelを今週観に行こうと思います。
桜、大勝利です……って2年前の末にライダーが言っていたような、そんな記憶がありますが……。

1章の時点で中々不穏な雰囲気が漂っていますが、これはこういうものなのだと受け入れ……劇場へ礼装を貰いに行かねば……!

2年の歳月をかけてしまいましたが、ようやく人気シリーズの重要作品を観れ、満足しています。
ただ、ゲームはまだやってないし、他にも触れられていない作品があるので、折りをみて挑戦してみようと。

また、FGOや近年のメディアミックスにより僕みたいな新規ファンも多いと思いますので、
そんな人には「とにかく気になったところから」触ってみるのが一番いいのかな……というアドバイスを。
恐らくなんですが……いつかはstay nightに触れる日が来ると思います。
というか、絶対に触れたくなります。これは保証していいくらいです。

僕なんて、アーサー目当てでドラマCDを買ったのが最初なんですから。
でも、今Prototype読んだら、もっと面白いかも……!

今回の更新はここまで。
また明日から仕事、頑張ります。