街コン行ったら鬼滅にハマって死んだ

ちょっと前に、「オタク向けの街コン行ったら鬼滅とヒロアカ読んでなくて爆死した」みたいなツイートがバズりましたよね。
ツイ主は別人ですが、爆死した張本人が僕です。
街コン後、自戒も込めてブログをまとめようと思っていたのですが、その前に友人のツイートがバズり、ブログでまとめる必要はないほど拡散されたので、ブログはまとめないでおこうと思っていました。

ですが、あれから2ヶ月。

改めて街コンを振り返り、そして、その後「鬼滅の刃」という大型タイトルに飲み込まれていく27歳独身オタクのドキュメンタリーを、是非ご覧に頂ければと思います。

 


「今のご時世、鬼滅読んでなきゃダメなのでは?」

始まりは11月の初め。
上京して、はや5年。独り身が辛い時も増えてきた僕は、友人と共にオタク街コンへの参加を決意します。
年々、新しいことへのチャレンジが億劫になっているように感じていたので、街コンへの参加は僕にとって挑戦でありました。
ただ、無策で行くのは勿体ないと、友人に相談する中で出た話が『今時鬼滅の刃読んでないのは不味くないか』でした。
僕は当時、2巻までを持っていました。面白くなかったのではなく、絶対にこの作品は僕から金を搾り取るキラーコンテンツであると感じたこと、同時期に別ジャンルで貢いでいる推し(声が櫻井孝宏エクスカリバーを振るう蒼銀の騎士)が居ることから、3巻以降の購入やアニメの視聴を躊躇っていました。
この時に鬼滅の刃を見ていれば展開は変わったかもしれません。ただ、僕は「まずはありのままの自分を見てほしい」とア●雪的マインドで、街コンへ臨むこととなりました。

 


歴史的惨敗

帰りに食べたカレーの味がしないくらい、街コンの戦績は散々たるものでした。

僕が行ったオタク街コンでは、自己紹介カードにどんな漫画やアニメ、ゲームなどが好きかを書き、相手にそれを見てもらいつつ5分ほど1対1で話していくのですが、行く人来る人大体「鬼滅の刃」をシートに書いていました。
一方、僕は大学生の頃に熱中していた作品が中心で、最近のコンテンツとしては「プロメア」くらいのもの。オタクとして完全に自分磨きを出来ていませんでした。
会話が一切成り立たなかったわけではありません。ただ、話していて「芯を食ってる」感じは全然しませんでした。

そりゃそうですよ。
僕は好きな漫画の欄に「終わりのセラフ」で特攻するオタクです。
しかも10巻の優ちゃんとミカエラのやり取りが濃すぎて「これ以上読んで二人の仲が引き裂かれたら生きていけない」と、それ以降を全く読んでないオタクです。

ポケモンや刀剣、Fateあたりでちょろちょろ話は出来ましたが、好きなものが一致するような人とはなかなか巡り合えず。
というよりは、準備不足でどう話したらいいかわからなくなり、会話を楽しむ雰囲気を作れぬまま終わってしまいました。

後に三回、フリータイムでお話出来る機会があったのですが、そこはお察しの通り。
2019年であの時ほど「早く終われ、早く時間過ぎろ」と思った日はありません。未だにちょっとトラウマかもしれませんね…。

ちなみに、ツイートとしては「鬼滅読んでなかったから爆死した」と広まりましたが、個人的には「自分磨きを全然出来て無かった」という点に終始します。
あの街コンツイートは最終的に、はちま起稿でまとめられるほど大きくなりました。Twitterまとめサイトのコメントでは「相手の話を聞く方に徹すればいい」「流行りの作品を知らなくても共通項はあるはず」など、様々な意見・主張が交わされていましたね。
僕はどれも正しいと思っていますが、それでも「鬼滅の刃読んどきゃよかった」と思うのは…

知ってたら、絶対盛り上がったよなあ、という点につきます。

 


そうだ、鬼滅を読もう。

街コンから2週間後、友人のツイートがバズり、様々なオタクの元に僕の失敗談が届けられました。
そんな中僕は、ようやく鬼滅の刃を18巻まで読むこととなります。

 

 

※ここからはネタバレがあります。

※まだネタバレされたくない方はここまでです。お疲れさまでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんなに言うほどか?」からの無限列車編

3巻から6巻まで、面白くはありましたが、前評判から比べると、熱狂するほど刺さるところは自分にはありませんでした。(とはいえ次の話を期待しながら読んでたので知らないうちに刺さっていた説)
ただ「柱が出てきてからめっちゃ面白くなるよ」とも聞いていたので、7巻以降から大きな展開があるのだろうと思っていました。

思えば、ここで引き返せば、僕は辛く険しい鬼滅の刃という地獄絵図の中へ飛び込まなくても良かったのでしょう……。

まず、7~8巻にて炎柱の煉獄さんがめっちゃ活躍します。

とにかく!煉獄さんが!かっこいい!
ちょっぴり抜けているところがまたお茶目で可愛い!
煉獄さん推せる!兄貴にどこまでもついて行きます!!!!!!!!!!!!


あれ……?
一応週刊誌の、ジャンプの漫画だよな……?
あれ……?

死んだ……?

この時、この漫画の非常に恐ろしい構造を僕は思い知ることになります。
この漫画、主人公たちと『柱』の人たちで強さの格差を見せつけつつ、さらにその『柱』が『十二鬼月』(上弦)には敵わないという残酷な現実を突き付けてくるのです。

煉獄さんはめっちゃ強くて、列車の乗客や炭治郎たちを守ってくれました。
煉獄さんでなければ、被害はもっと拡大していたのかもしれません。
しかし、作品世界の炭治郎たちからすると、「自分よりずっとずっと強い煉獄さんでも勝てない鬼が居る」という事実が、煉獄さんの死以上にズシンとのしかかって来るのです。

とんでもない作品に足を踏み入れたと気付いた時にはもう遅く。
僕はさらに、大きな沼に足を踏み入れようとしていました。

 

 

東がアーサー・ペンドラゴン様なら、西は宇髄天元

話を少し脱線させます。
僕は今Fateシリーズに遅まきながら熱中しております。二次創作でアストルフォとジーク君の小説を書いているところなのですが、ことサーヴァント単体で見たときに一番好きなのが、アーサー・ペンドラゴンです。
清潔感のあるきららかな金髪。精悍で整っているお顔。蒼銀の鎧をまとい、通常時は目視出来ない剣を携える騎士王様です。あと声が(信じられるときの)櫻井孝宏さん。
一目見たときから運命の人だと思い、先日足掛け2年で13万円を触媒に、カルデアへアーサーを召喚することが出来ました。
相撲でいうところの「横綱」です。僕の推し番付のトップに君臨する男、それがアーサー王なのでした……。

というか、アーサーや先述のアストルフォたち、また、他にも存在する推しサーヴァント(シャルルマーニュ・ラーマ・ロビンフッド蘭陵王ジークフリート・カルナさん・アルジュナ等々…)に貢ぐ日々で、
鬼滅の刃は作品を純粋に楽しむコンテンツとして位置づけよう、そう思っていました。

9巻、遊郭編に移った鬼滅の刃ですが、9巻以降は音柱の宇髄天元様が登場します。
天元様は、最初は「お、良い筋肉してる男出て来たな」という印象でしたが、まだ煉獄さんショックを拭えていなかったので、この時点でビビッと来るものはありませんでした。

そもそもですが、遊郭編が無限列車編以上に面白いのです。
天元様の三人の嫁さんが情報収集のため遊郭(吉原)に潜入していたのですが、定期連絡が途絶えたため、天元様および炭治郎たちが潜入する…というのが簡単なあらすじです。
遊郭編ではメインキャラの三人それぞれが着実に成長しており、鬼殺隊の一員として懸命に頑張っている姿が胸を打ちます。
また、女装して遊郭に潜入する部分のコミカルさがあり、上弦の鬼との戦闘の激しさもあり、作品の抑揚が良い意味で安定し始めた回ともいえるでしょう。

そんな中、女装させた炭治郎たちを連れる、額当てを外し髪を下ろした天元様に、僕の「推しセンサー」が発動します。

顔が良い。
正直、額当てをして髪の毛束ねているときから「こいつ筋肉ムキムキでえっちな体してる男じゃな…」とだいぶ邪な目で見ていたのですが。
めちゃくちゃ顔が良い。

思えば、アーサーのようなキラキラ王子様系の男性キャラは大好きなのですが、ロビンフッドのような気怠い感じを出している(あと体のラインがドスケベな)男性キャラも大好きなんです。
そういう意味だと、天元様は両方を兼ね備えている男前でイケメンな元忍の音柱さんなんです。

まあ容姿のことばっか言ってますが、かつて忍だった時の重たい過去があり、他の柱との力の差に少なからずコンプレックスを持っている弱さが垣間見え、最後は左目と左手を失いますが、上弦の陸・妓夫太郎との戦いを制します。
最後、死にかけのときに三人の嫁さんが言い合っているせいで、別れの言葉が言えぬままこと切れそうになっているシーンは「こんなまま死んじゃうの?????」とドキドキしていましたが、天元様は(ねず子ちゃんのおかげで)死ななくて済みました。

煉獄さんショックもあり、生きているという事実が天元様の好きポイントを加速させます。
さらに、僕の好きな男キャラの要素がほぼほぼ押さえられていたため、西の横綱級の推しとして、宇髄天元様が君臨することと相成りました。

 

出来る事なら天元様の嫁になりたいって思いました。

 

 

もう何も信じられない

12巻以降も面白さの水準は高いところにありますが、11巻で天元様が生き残ったこと、そのあとしばらく柱が無事に生きていたことで「おっ、煉獄さんショックはさすがにもうないか」と安心していました。

それが、再びやってきます。

 

17巻にて、蟲柱の胡蝶しのぶさんが、上弦の弐・童磨によって……いや、僕はまだ死んでいないと思いたいんですが。おそらく、命を奪われました。
コンスタントに中心人物が命を落としていくなら、そういうエンターテイメントなんだなと割り切れるのですが…覚悟はしていましたが程よく忘れかけていたタイミングでこの仕打ち…ワニ先生恐ろしい……。
とはいえ、しのぶさんと童磨の戦いは、正直なところしのぶさんに勝ち目があるとは思いませんでした。なので、悲壮感と言うか、どうしようもない状況の中死力を尽くしたしのぶさんはとても、カッコよかったのです。

以降、本誌を読んでいない僕は月曜日の「鬼滅本誌」のトレンドに怯えながら生活しております。

先日は紅白歌合戦に出場していたoffical髭男dismの「Pretender」の感想ツイートが見たくてTwitter検索しようとすると

「Pretender おばみつ」

とサジェストされ、僕は何かを悟りました。

また、今のところ義勇さん・無一郎君が結構好きな柱なので、どっちかが死んだら会社休むかも、と思っていました。
しかし、無一郎君の話をしようとして「漢字合ってたかな」と確認するためにヤフー検索にかけたら

「無一郎 真っ二つ」

という検索候補を提示されたので、明日会社休むことになりそうです。

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街コンに行った結果、無事に鬼滅の刃という運命の作品に出会い、天元様という旦那さんを見つけることが出来ました。
やっぱり街コンは新たな出会いが見つかるので、良い文明だと思います。もし興味があれば、街コンに行ってみてはどうでしょうか。また、斜に構えて鬼滅の刃を読んでない人は一緒に読んで地獄へ行きましょう。

 

なお、推しCPは当然ですが嫁宇です。もっと増えろ。そして書くから待ってろ自分。

 

あと、ヒロアカも控えているので、ヒロアカを読んだらまたブログ更新します。